人間の体はゆがみにとても敏感です。背骨や骨盤の筋肉が無理な姿勢によって引っ張られたり、圧迫されたりすると腰痛を引き起こし、さらには全身に不調をきたしてしまう可能性があります。そのゆがみの原因は普段の生活習慣の癖がかかわっていることを自覚している人は少ないかもしれません。
本記事では生活習慣の癖による腰痛の原因と予防方法をご紹介します。
生活習慣の癖が原因で腰痛になる可能性が高い
生活習慣で悪い癖を身につけてしまうと、当然体にも悪影響を及ぼします。同じ姿勢を長時間続けていたり、普段から猫背でいたりすると腰の筋肉に大きな負担がかかるのです。負担のかかる姿勢で筋肉の血流が悪くなると、老廃物を外へと排出しにくくなり、腰痛の原因となる筋肉疲労を起こします。
筋肉疲労はいわば筋肉のコリです。コリが改善されないと筋肉は柔軟性を失い、慢性的な腰痛に悩まされることにもなりかねません。
また、姿勢が悪いと骨盤のゆがみによる腰痛も懸念されます。体を支える骨の土台ともいえる骨盤は、ゆがむことで全身のバランスが崩れ、腰痛だけでなくさまざまな体の不調を引き起こすので、たかがゆがみと軽視してはいけません。
生活習慣の癖による腰痛は家での生活だけではなく、職場でも危惧されるべき問題です。厚生労働省では、腰痛は休業4日以上の職業性疾病の6割を占める労働災害になっているとして、職場における腰痛予防対策指針の啓発・指導を行っています。そのくらい、現代人にとって日常生活からくる腰痛は無視できない重大な問題ということがお分かりでしょう。
こんな生活習慣の癖は腰痛になりやすい
日常生活のちょっとした癖が体のゆがみに繋がり、痛みを生んでしまう危険があります。どんなことに注意すべきかご紹介します。
バッグを片方の肩にばかりかける
いつも決まった片方の手にバッグを持ったり、肩にかけたりしている人は注意が必要です。バッグを持つ方向に背骨は傾き、反対側の筋肉が背骨の向きを修正しようとする力が働くため、筋肉疲労を起こしてしまうのです。それが腰痛の原因につながります。
片足に体重をかけて立つ
片方の足ばかりに体重をかけると骨盤や背骨が傾き、筋肉がそちら側へ引っ張られることになります。反対側の筋肉は圧迫されることで、左右対称にある筋肉のバランスが崩れ、筋肉疲労から腰痛に繋がりやすいのです。
足を組んで座る
足を組むと、組んだときに上になるほうへ背骨がねじられます。骨盤も前傾し、それに伴い筋肉が前に引っ張られることで腰痛を引き起こします。足を組んでいるときは上半身も不安定な状態になり、正しい姿勢を保てません。
長時間のデスクワーク
同じ姿勢で長い時間座り続けることが多いデスクワークは、体を動かさないことで筋肉に疲労がたまりやすくなります。血流も悪化し筋肉も固まるので、いざ動こうとしたときに腰に痛みを感じることがあります。人間の体は、直立しているときよりも座っているときのほうが背骨に負担がかかるのです。
前かがみでスマホを見る
スマホを見るとき、多くの人は下を向いて操作するでしょう。スマホに集中していると無意識に姿勢が崩れていきます。首が前に出て頭も下がり、前かがみの状態になってしまうと背骨と骨盤に負担がかかるのは明白です。
重い頭を支えている首が前に出ることで、筋肉が無理に引っ張られてストレートネックにもなりやすくなります。首の位置がずれることで背骨の正しいカーブも当然崩れ、腰を痛めてしまうことにもなりかねません。
生活習慣の癖を見直し、腰痛を予防しよう
腰痛を予防するには自分の生活習慣を見直す必要があります。日常的に腰に負担をかけるような姿勢になっていないでしょうか。以下の予防ポイントも取り入れてみてください。
正しい姿勢を心がける
頭から背中、お尻、かかとを壁につけ、まっすぐになるのが正しい姿勢であるとよく言われています。しかしこの姿勢に慣れていない人は、余計な力が入って筋肉疲労を起こしかねません。
まずは体の軸を意識して立ってみることをおすすめします。体の中心に一本の線が通っているようなイメージです。頭の上から糸でつられているような感覚で立ってみると、体の不要な力が抜け、自分の体にふさわしい姿勢を保てます。
椅子に座るときは腹筋を意識する
背筋を伸ばし、腹筋を意識して少し力を入れると、椅子に座った時に正しい姿勢を維持できます。無意識のうちに肩が落ち、前傾姿勢になってきたら腹筋に力を入れることで背筋が伸びます。毎日意識し続けることで次第に習慣化し、苦にならなくなるでしょう。
椅子の高さは、座った時に膝が股関節と水平、または股関節よりも若干高い位置にあるのが良いとされています。座面が高く膝が下がってしまう椅子に座る場合は、足元に台になるものをおいて高さをカバーするのがおすすめです。
運動やストレッチを生活に取り入れる
これまでの解説でお分かりでしょうが、腰痛には筋肉が大きく関係しています。姿勢が悪いと筋肉が固まったり、筋肉の血行が悪くなったりして腰痛の原因になります。また、筋肉の量が少ないと骨を支えることが難しく、これもまた姿勢を悪くしてしまうのです。
筋肉をほぐしたり量を増やしたりするためには適度な運動やストレッチが必要です。椅子に座っている時間が長い人は、座ったままできる腰を丸めるストレッチなどを取り入れてみるとよいでしょう。
まとめ
生活習慣の癖による姿勢の悪さは、変えようと思ってもなかなかすぐに変えられるものではないかもしれません。しかし毎日意識することで、少しずつ改善できるでしょう。ゆがみは全身にさまざまな不調をきたします。痛みが強く出るなどした場合は、無理をせず専門家に診てもらうことも大事です。
東京都北区にある「まちかど整骨院」は地域に根付く整骨院めざし、駒込、田端の駆け込み寺でいられるよう、日々患者様と向き合ってきました。痛みやしびれの改善はもちろん、交通事故治療やスポーツでのけがの治療、姿勢矯正など、患者様のさまざまな体の不調に確かな技術と経験で最善の治療をご提供いたします。
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